査察の実態−国税庁発表資料から:vol46
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渡辺税理士事務所メールマガジン(ナベレポメール) 第46号
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こんにちは、税理士の渡辺宏幸です。
先週末、マイナンバーについての報道がありました。
大まかな内容としては、
・企業が、自社の雇用している従業員分の
個人番号カードの申請を一括して行えるようにする。
・マイナンバーと基礎年金番号との連結を延期する。
の二点でした。
最終決定までにはもう少し時間がかかりそうですが、
ほぼ決まりと見て間違いなさそうです。
企業のカード一括申請については、企業の所在地の
市区町村職員が出向いて本人確認をする、
とされています。
事務手続をなるべく簡単にしたいのでしょうが、
いろいろ小細工を始めると
トラブルの芽になりそうな気がするのですが・・
細かい点について、これから情報が出てくるでしょうから、
当面は静観しつつアンテナを張っておくようにします。
では第46回目をお送りいたします。
【査察の実態−国税庁発表資料より】
先月、国税庁から
「平成26年度 査察の概要」という
プレスリリースが発表されました。
今回は、この発表資料を見ていきます。
なお、この資料は国税庁のHPでも見ることができます。
https://www.nta.go.jp/kohyo/press/press/2014/sasatsu_h26/index.htm
以前のメルマガでもご紹介したとおり、
査察というのは、通常の調査と違い、
特別に悪質な事案について行いますので、
一件あたりの脱税額も相当な高額になります。
まず、査察の着手件数ですが、
平成26年度は194件でした。
ほぼ例年並みとなっています。
平成26年度の処理件数は180件、
うち検察庁に告発したのは112件で、
告発した率は62.2%でした。
告発するか・しないかの基準は
公に明らかにはされていませんが、
脱税額が少なかった場合や、
不正行為がなかったと認められる(単純な計算ミス等)
場合などは告発されないようです。
(自分自身に査察案件の経験がないので
正直、この辺りの感触が曖昧ですみません)
脱税額を見ると、告発された分については
1件あたり平均が約1億1,000万円となっています。
告発されなかった分については
資料から計算すると1件あたり約3,800万円になります。
告発されなくても結構な税額になっていますね。
告発の多かった業種としては多かった順に
不動産業(14%)、クラブ・バー(9%)、建設業(7%)。
その他、開運商法、貧困ビジネス、
不動産のデート商法など、
社会問題化している業種にも取り組んでいるようです。
脱税の手法としてレポート内で明らかにされているのは、
売上の除外、架空経費、架空の建設原価や、
クラブ・バーのホステスから源泉所得税を引いていたのを
納めていなかった、などでした。
告発された案件の裁判について、平成26年度中には
一審判決が98件出て、うち96件が有罪で、
11人に実刑が出て平均懲役月数が15.9ヶ月、
最も重い人で懲役3年の判決でした。
脱税犯として告発された場合、
裁判で罰金以上の刑が確定すると
いわゆる前科持ちとなります。
また、脱税した分の税金に加えて、
重加算税・延滞税・罰金が加わりますから、
最初からまともに申告したよりも1.5倍以上、
内容によっては倍以上の金額を支払うことになります。
以上、国税庁の資料から査察の実態を見てみました。
【編集後記】
先週、歯を抜きました。
「抜きました」といっても自分で抜けるわけもなく
事務所近くの歯医者さんに行って抜いてもらいました。
左上の奥から3本目がぽっかり空いていて、
食事する際には食材が通り抜けるので
当初は不便に感じていました。
ですが一週間も経つと慣れてきて、
自分なりに口内のバランスを取って、
それなりに噛めるようになってきました。
ですが通り抜けた食材を、
口内で右側に寄せてかみ直すので、
今までより食事の時間はかかります。
今後は、いわゆるブリッジを架けて、
空いた部分を埋めますが、
完成したときにはきっと
スムーズに噛める喜びを感じることができるかな、
と思うと今から楽しみです。
私は子供の頃から歯医者通いばかりで
歯並びもガタガタ、近所の歯医者からは
「あんたは50過ぎたら総入れ歯だよ」
と言われていましたが、技術の進歩のおかげで
修理箇所だらけではありますが、
何とか保っています。
ありがたいことだなー、と
しみじみ感じ入る51歳の夏。
歯の健康、大事にしたいですね。
(って何の回し者だ、自分)
今号は以上です。
またよろしくお願いします。
ご意見・ご感想をいただけると嬉しいです。
info@watanabezeirishi.com
(このメルマガに直接ご返信いただけます)
渡辺税理士事務所 渡辺宏幸
東京都調布市小島町1-35-3レジダンス・オノ803号室
http://www.watanabezeirishi.com/
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こんにちは、税理士の渡辺宏幸です。
先週末、マイナンバーについての報道がありました。
大まかな内容としては、
・企業が、自社の雇用している従業員分の
個人番号カードの申請を一括して行えるようにする。
・マイナンバーと基礎年金番号との連結を延期する。
の二点でした。
最終決定までにはもう少し時間がかかりそうですが、
ほぼ決まりと見て間違いなさそうです。
企業のカード一括申請については、企業の所在地の
市区町村職員が出向いて本人確認をする、
とされています。
事務手続をなるべく簡単にしたいのでしょうが、
いろいろ小細工を始めると
トラブルの芽になりそうな気がするのですが・・
細かい点について、これから情報が出てくるでしょうから、
当面は静観しつつアンテナを張っておくようにします。
では第46回目をお送りいたします。
【査察の実態−国税庁発表資料より】
先月、国税庁から
「平成26年度 査察の概要」という
プレスリリースが発表されました。
今回は、この発表資料を見ていきます。
なお、この資料は国税庁のHPでも見ることができます。
https://www.nta.go.jp/kohyo/press/press/2014/sasatsu_h26/index.htm
以前のメルマガでもご紹介したとおり、
査察というのは、通常の調査と違い、
特別に悪質な事案について行いますので、
一件あたりの脱税額も相当な高額になります。
まず、査察の着手件数ですが、
平成26年度は194件でした。
ほぼ例年並みとなっています。
平成26年度の処理件数は180件、
うち検察庁に告発したのは112件で、
告発した率は62.2%でした。
告発するか・しないかの基準は
公に明らかにはされていませんが、
脱税額が少なかった場合や、
不正行為がなかったと認められる(単純な計算ミス等)
場合などは告発されないようです。
(自分自身に査察案件の経験がないので
正直、この辺りの感触が曖昧ですみません)
脱税額を見ると、告発された分については
1件あたり平均が約1億1,000万円となっています。
告発されなかった分については
資料から計算すると1件あたり約3,800万円になります。
告発されなくても結構な税額になっていますね。
告発の多かった業種としては多かった順に
不動産業(14%)、クラブ・バー(9%)、建設業(7%)。
その他、開運商法、貧困ビジネス、
不動産のデート商法など、
社会問題化している業種にも取り組んでいるようです。
脱税の手法としてレポート内で明らかにされているのは、
売上の除外、架空経費、架空の建設原価や、
クラブ・バーのホステスから源泉所得税を引いていたのを
納めていなかった、などでした。
告発された案件の裁判について、平成26年度中には
一審判決が98件出て、うち96件が有罪で、
11人に実刑が出て平均懲役月数が15.9ヶ月、
最も重い人で懲役3年の判決でした。
脱税犯として告発された場合、
裁判で罰金以上の刑が確定すると
いわゆる前科持ちとなります。
また、脱税した分の税金に加えて、
重加算税・延滞税・罰金が加わりますから、
最初からまともに申告したよりも1.5倍以上、
内容によっては倍以上の金額を支払うことになります。
以上、国税庁の資料から査察の実態を見てみました。
【編集後記】
先週、歯を抜きました。
「抜きました」といっても自分で抜けるわけもなく
事務所近くの歯医者さんに行って抜いてもらいました。
左上の奥から3本目がぽっかり空いていて、
食事する際には食材が通り抜けるので
当初は不便に感じていました。
ですが一週間も経つと慣れてきて、
自分なりに口内のバランスを取って、
それなりに噛めるようになってきました。
ですが通り抜けた食材を、
口内で右側に寄せてかみ直すので、
今までより食事の時間はかかります。
今後は、いわゆるブリッジを架けて、
空いた部分を埋めますが、
完成したときにはきっと
スムーズに噛める喜びを感じることができるかな、
と思うと今から楽しみです。
私は子供の頃から歯医者通いばかりで
歯並びもガタガタ、近所の歯医者からは
「あんたは50過ぎたら総入れ歯だよ」
と言われていましたが、技術の進歩のおかげで
修理箇所だらけではありますが、
何とか保っています。
ありがたいことだなー、と
しみじみ感じ入る51歳の夏。
歯の健康、大事にしたいですね。
(って何の回し者だ、自分)
今号は以上です。
またよろしくお願いします。
ご意見・ご感想をいただけると嬉しいです。
info@watanabezeirishi.com
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- 2015.08.26 Wednesday
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